倉橋@新作発表

感動が広がる‼︎小さくてステキなプレゼント‼︎
毎回、ストーリーテラーの面白さで読者を楽しませ、多くの実績を残している武藤さんの新作です。 今回は、ご自身の回想かもしれませんね。 小説の語り手が 小学六年生のクリスマスプレゼントを振り返ります。 武藤さんは文章が丁寧で表現がこまやか。そしてどの作品も大変読みやすい。 実は文章や表現など完全に技巧派に属するのに、それを感じさせません。 これは武藤さんならではの魅力かと思います。 この作品も美しい文章で流れるようにクリスマスの思い出が綴られていきます。 最後の一文を読み終えた時、三ページの世界を飛び越えて、大きな広がりを感じさせます。 ご両親の思い… 語り手の思い… 小学六年から今まで語り手がどんな人生を歩んできたのか⁇ そしてこれから… 作者を育んだ北国の世界… 小説に描かれないストーリーがこれほど読者の胸に感動として迫ってくる作品はありません。 僕はあたり一面の広大な銀世界に上る太陽が目に焼きついて離れませんでした。 多分僕が見たこの光景。 とっても 小さなおうちなんだけど、ドアを開けて入ると暖かくてどこまでも広いこの小説に詰められたステキなクリスマスプレゼントなんだと思っています。
1件

この投稿に対するコメントはありません