あーる

落涙するまま読むしかすべがなく……
夕凪さんの描かれる、静かな狂気を孕む冷たく澄んだ空気を纏うお話は、いつも私の感情を直に鷲掴み揺さぶります。 語り部が変わる、たった二章でのお話。 切ない、やるせない。そんな言葉では語り尽くせない感情に胸を抉られ、ただただ止まらない涙をそのままに読むしかありませんでした。 強く深く歪んだ愛情の不毛な連鎖に終わりなど見えなくて。けれどきっと些細なきっかけで崩れてしまうだろう脆く危うい関係…… 人の業の深さと純粋さ。 相反するものがキンと冷たく澄み切った空気の中で混ざり合いとけてゆく。そんな感覚を覚えました。 醜くて美しい、恐ろしくて哀しい、冷たくて あたたかい。 そんな背中合わせの感情、感覚が代わる代わる訪れ、また頭から読み返しその世界に浸り味わってしまう……エンドレスに引きずられていく感覚に酔わされる無上のお話でした。
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あーるさん!!(涙) な、なんてやさしいお言葉の数々!! ありがとうございますありがとうございます。 二話目を読んで、一話目に戻ってもらえたらいいなぁと思っていたのですが、頭から読み返したと言ってもらえてほんとに嬉しいです。 世界の見え方は人によって変わるのだという、そんなものが書きたかったようなそうではないような。 『僕』に聞こえる雪の音が『下男』には聞こえない、そういう関係を感じ取っていただけたなら幸いです。 この短いお話に熱いお言葉を頂戴できるとは思ってなかったのでほんとに嬉しかったです。ありがとうございました!!
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