倉橋

更新が楽しみだった良質のエンターテイメント②
 (1)の続き  ソ連邦の崩壊による東欧の混乱といった国際事情はもちろんのこと、政治や公安等の描写も調査に基づきリアルに描かれていることも、この小説にスケールの大きさを感じる所以であろう。  晩餐会のシーンや終盤のユウへの事情聴取のシーンに特にそれを感じる。  この小説は一応の完結となった。読者にとっては嬉しいハッピーエンドと終わった。  悪の一味は遠ざけられ、ひとまずの危機は去った。 とはいうものの、まだまだ危機が迫る可能性は残されている。  武藤氏の描く第三部が早い時期に訪れることに期待する。  これほど面白い作品を書かれる武藤氏なので、早晩武藤氏の作品を書店で購入する機会が来るのも夢ではないと思っている。

この投稿に対するコメントはありません