有栖川 露陰

NHKで放送されてるBBC版『レ・ミゼラブル』を毎週視ています。 舞台が百日天下~復古王政のフランスということもあり、『黎明のカイゼリン』の衣装・風俗の資料にしています。 劇中にワーテルローの戦いで男爵となったポンメルシー大佐という人物が出てきますが、 フランス軍人ヴィゴ=ルシヨン大佐の手記『ナポレオン戦線従軍記』でナポレオンの帝政開始にあたり大佐は男爵に叙された旨の記述がありましたので、 あー、こういうことなのか!と様々な気づきを楽しみながら視ています。 黒人俳優の演じるジャベール警部に賛否両論あるみたいですが、大デュマの父上であるデュマ将軍は黒人ハーフのフランス軍人だし別に、みたいな感想を持ったり(しかしナポレオンは人種差別政策をとり、デュマ将軍も冷遇されたんですよね確か) ロマノフ朝のピョートル大帝の重臣で、大詩人プーシキンの先祖たるアブラム・ペトローヴィチ・ガンニバルみたいな黒人のロシア貴族もいますしね。 プルースト原作の映画『スワンの恋』(ジェレミー・アイアンズとアラン・ドロンが素敵です)に登場する帝政貴族イエナ家のイエナって 勿論「イエナ・アウエルシュタットの戦い」のイエナだよな? とかナポレオンを学び始めたらフランス文学が滅茶苦茶おもしろくなってきました。 学んだ成果が作品に反映される以上に、作品づくりが学びを牽引していく喜びと驚きを感じています。
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