紅屋楓

雨降って地固まる?
 読了いたしました。  序盤からハラハラする出だしで、その後もまるで坂道を転がり落ちるがごとく良くない事が重なる展開にキリキリと胸が締め付けられる思いがしました。悪いことは重なるなんて言いますが、本当にどうなってしまうのか……と。  どうしようもなく、だめだめな父親の言動に主人公は泣きそうに/涙もでなかったとありますが、読み手としては白目を剥きそうになりました。卒倒してしまいそう。  終盤になると、わずかながら突破口が見えたことが救いでしょうか。(香澄や麻子さんの存在)  香澄はとても社交性があり、明るいので人や状況によっては苦手とするタイプかもしれませんが、細やかな気配りができる人だなぁとかなり好印象でした。主人公はお土産を貰うような間柄ではないと感じていたようですが、香澄のそういったところに気づいて良い友達になってくれたらいいなと思います。 自然な優しさを持った人、私が友達になりたいくらいです。  さて、起伏に欠けている気がするとのことですが、「起伏」の「起」の部分がなんとなく物足りないかなと感じました。 前述の通り苦しい展開が大半を占めるため、もう少し明るい結末が見えるといいのかもしれません。「ギリギリで現状維持に留まった」という印象でして、まだまだ不安な部分が多いと感じたせいかもしれません。 上手く言えないのですが、香澄との友人関係への発展を予感させるなどすると、主人公も支えにできるのではないかな?と思った次第です。  ありがとうございました。
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さっそく読んでいただきまして、ありがとうございます。「起伏」の「起」の部分が弱いというのは言われてなるほどなぁと思いました。おっしゃる通り、「現状維持」に戻ったふうで、物語として何も変わってない、そこで、香澄という友人を得るというところで主人公に変化が訪れるとよかったなと気づかされました。妄コン応募作で文字数ぎりぎりというところはあったのですが、香澄の存在がほのめかしと程度に終わってしまっているのが、いまいち起伏がないと感じられる根拠なんですね。すごく納得です。勉強になりました。 ありがとうございました!
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