真辻春妃

ホラーですが、ラストでは感涙でした。
僭越ながらレビューさせていただきます。 篠宮神社シリーズの第一作目を読まずして最新作から読んで、こちらへと移ってきたのですが。 さすがにシリーズの起源とも呼べるだけあって深い内容でした。 山犬の出現や首吊りなどの不可解な出来事から始まり、町を襲う怪異は次第に酷くなっていく……誰か個人を恨んで起こる現象というわけではなく、町全体を滅ぼすための呪いが町を襲っている。 何とも……、どうしようもできない状況下の中、呪い自体を消すために八方手を尽くして、最終的には本作の主人公、ケイタと、主人公が想いを寄せる皐月とが呪いの捌け口となって苦しめられてしまう。 自分たちにしか出来ないお役目だからと一身に痛みを受けとめるシーンは切なく、ところどころで涙が滲みました。 そもそも呪いの原因となった歴史が酷い。先祖の行いは酷く、虐げられていた人々の残虐性もむごくて、確かに実際にあった事なのだろうなと考え、悲しくなりました。 そういった時代背景があっての現代で、言ってみればケイタも皐月もシズ婆さんも神主さんも、みんなみんな被害者なのに理不尽極まりないと悔しい気持ちにもなりました。 それでも立ち向かっていくケイタと皐月の姿にはやはり泣かずして読めません。 ラスト、全てが終わったと分かった時、安堵と共にこの上ない感動で涙、でした。本当に良かった、と。 ちなみにラスト、あの場面でシズ婆さんと再会するのは反則です(笑)めっちゃ泣きました← 長々と書きましたが、作者さんの文章の書き方や、物語の構成、絶望感の演出にはグイグイと読む者を引き込む力があるなぁと個人的に思わせていただきました。 良作をありがとうございます♡引き続き、楽しませていただきます(*^▽^*)
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レビューありがとうございます。 ヤマハイや深夜ラジオに出てきた「何でも知っている謎の巫女さん」が、 どうやって誕生したのかというのが今作でした。 昔から大好きだった「日本のオカルト」をテーマに、 一昨年の年末に突如として書き始めた怪談ですが、 気が付けばあれよあれよと第四作まで出来ちゃいました。 その後に続くシリーズの原点といえる首くくりの町。 篠宮家の子供達の活躍にも期待したいですね! よかったら今後とも読んでやって下さいませ(^^)
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