りかりー

えるどらどさん、いつも応援ありがとう! お礼にミニ話をプレゼント(*´∀`) 完結編だよ。 わたしは、……幼い頃からずっと一緒の高ちゃんや拳ちゃん、征太郎、直人との関係が壊れてしまうことが怖かったんだ。 だから、無意識に自分の気持ちに気づかないふりをしていたのかもしれない…… そして、誤魔化しきれないほど大きくなった想いは、石段から落ちた瞬間に破裂した。 いつだったろう? 幼い頃に助けてくれたのがその人だって気づいたのは。 だけど、その人は否定し続けた。 それがどうしてなのかずっとわからなかったけれど、なぜなのか今になってわかった。 わたしを守ったことでケガをした傷痕を見て、わたしに負い目に感じてほしくなかったからだって。だから、みんなに口止めして、誰もが教えてはくれなかったんだって。 優しすぎるよ…… こんなわたしを守るために、またケガをしてしまったんだから…… 祭りの夜、石段から落ちたわたしを庇ってくれた人。 いつもわたしの話をそばで聞いてくれた。 隣にいるだけで満ち足りて、わたしにとってはなくてはならない人。 その人を失うなんて、考えたくもない。 「……目を開けて、ねえ」 ベッドに横たわるきれいな顔立ち。 額に包帯を巻いてる下は、わたしが大好きな人の顔。 こんこんと眠りつづけ、まだ意識は戻らない。 「もう2日も経ったんだよ……そろそろ起きて」 声が震えた。 もし、このまま目を覚まさなかったら…… そう考えると、怖くて胸が潰れそうだった。 点滴に繋がれたその腕にそっと触れる。 その腕はいつだって温かくて、何度もわたしを包んでくれた。 それなのに、動かない。 「……お願い、目を」 喉の奥から熱が込み上げてきて涙が溢れてくる。 その腕に涙がひとつ落ちた。 その時、不意にわたしの背後からふたつの手が伸びてきて背中から包まれた。 「おまえが目を覚まさなかったら、えるは俺がもらうからな」 背中からぎゅっと抱き締められる。 その腕は高ちゃんの、そして声。 「俺に奪われたくないのなら、今すぐ目を覚まして文句のひとつでも言ってみろ!」 これは優しさ。 高ちゃんの、みんなからの想い。 ぴくっ 触れてた指が動いて、瞼が少しずつ開いてく。その口元から掠れた声が聞こえた。 「……ふざけんな。……渡すわけ、ねえだろ」 2枚目へ
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あうぅ、またいい所で・・・ 文字数制限無しにならないかしら
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そう、せめて2000文字にならないかなー(笑)2枚目今送ってるから待ってね🎵

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