菊池川詠人

原則、完結していない作品にはレビューはしないのですが、これはこのままではもったいないと思うので。 この話、いっそ徹底的に「サイバー版必殺仕事人」にしませんか? 全体のストーリーはそういう方向性なのでしょうし、天才ハッカーから送られてくる情報を無線で受信できる特殊なヘルメットとかを装着して、主人公が肉弾戦で人知れず悪を裁く、みたいな。 表の顔モードと裏の顔モードの落差が激しいほど、この手の設定は生きるし、一つの依頼が完了した時に読み手が受けるカタルシスも深くなります。 同じような調子の描写が延々と続いているだけという感じで、せっかくのダークヒーロー的な設定がうまく機能していません。 表の顔、裏の顔のギャップを「大げさかな?」と作者が思うぐらいで、小説としてはちょうどいいですよ。

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