板坂佑顕

言葉の小宇宙、その中にあるものは
従前から「西令草=小宇宙」説を唱えている自分、この一篇で一層その思いを強くしました。 彼の作品の特徴は、全てが「讃歌」であること。讃える対象は自然、人間、友、恋人、そして…エロやどうしようもない小ネタまで笑。 そんな変幻自在の作風の中で一貫しているのは、対象への「慈愛」とさえ呼べる愛情です。 それが顕著に現れ、本来の巧さと、時折見せる熱い直情が完璧なバランスを見せるのが、本作でしょう。 鋭利にして美麗に響く言葉を操るのが彼の本領ではありますが、本作のように平易な言葉だけでも、止めどなく広がる慈愛を実に雄々しく、なのに呆れるほどに柔らかく、温かく表現してしまう筆力。 効果的に挿入される写真も、その思いを強く感じさせます。 その底知れない魅力、言葉の小宇宙と呼ぶに相応しく。 全ての「かつて新生児だった人」へ。何度でも深く味わってほしい一篇です。
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イタサカ先生 素晴らし過ぎるレビューありがとうございます。 穴があったら入りたい と思い 裏庭にセッセと掘削中(笑) イタサカ先生がおっしゃる通り 僕の人生の目標は「慈愛」の具現化です。 健康でバリバリ働いて 家族や仲間と心から愛し合い楽しくやってる人々 リアルで満たされている人々には必要のないものかもしれません。「慈愛」サービスパックなんて(笑) けれど 心が憔悴していたり 自信がなかったり 不安だったり 迷っていたり 寂しかったり つらい気持ちだったり  ほんの少しでも心に効く栄養剤が欲しい時 たまには誰にでもあると思うんで・・・ そんな時 思い出していただけたら・・・そんな祈り
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