堀井ゆめ

日本の詩歌との融合
このようなタイトルを冠したのは、筆者に失礼かとも思いましたが、日本の古典好きの私には大変嬉しい発見だったので、このタイトルをつけさせていただきました。 物語は筆者が構築したアンソウムの城下で行われた詩歌の競演にまつわるお話しです。宮廷詩人2人と女性官吏の3人が作った詩を、街中で呼び売りし、沢山売れたものが勝者となるのですが、主催する者、販売する者、賭博を開く者、販売する者、サクラになる者が入り乱れて奸智をつくす。 そのずる賢い仕手戦が面白く、よくぞこんな計略を思いつくものだと感心させら、すっかりひきこまれてしまいました。 そんな中に、美しい詩歌が挿入されていたのです。あ、綺麗な詩だな・・・あれ?これはもしや? そうなんです。日本の古の詩歌が、しっくりとそこに入り込んでいました。 大和の言の葉は、このような場においても美しいのだなと、嬉しくなってしまった次第です。 物語が面白いだけでなく、こんなイタズラも仕掛けられている、極上の小説です。
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