小池 海

最高に感情を揺さぶる、ひと冬の物語。
6人+1人、7人の過去、現在、未来をつなぐ絆の物語。 私の拙い経験では、出会って発展させて結末を迎えるのを8千字でこなそうとすると、登場人物は2、3人が限界だ。 文字の制約にもかかわらず、7人の登場人物のキャラと関係性を過不足なく配置して物語を紡ぎきるなんて、ほんとすごい。 「泣き虫」「彼女全員」「姉御肌」「マスコット」「棘」……といったワンフレーズが、その前後のセリフや描写と相まって登場人物を際立たせている。 また、小道具であるタブレットの使い方が絶妙。 そういった技術面を抜きにしても、動きと言葉の行間から伝わってくる主人公の気持ちが、ページを追うごとに加速する。 颯爽と駆け抜ける7人の物語を読み終え、タイトルが提示されるプロローグを振り返るとき、Vintage――その言葉に7人の想いが集約し、読む者の感情は最高潮に揺さぶられるだろう。 果たして神様への願いは届くのか。 はじまりの足跡を残す一つの冬ものがたり、ありがとうございました。
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小池海様 物語が浮かんだとき、8000字の中で収めるには無理かなと思いました。だけどどうしても書きたくて、詰め込み過ぎだと分かっていながら書かせていただいた作品です。 登場人物が多い分、全然キャラ立ちできていない子達もいるし(特に瑛大とか、季依ちゃんとか)やはり読者さんから登場人物ばかりが多いごちゃごちゃした話になってしまうかなという不安を抱えておりました。そこに、このレビューです。 私の方が最高に心を揺さぶられました。ちゃんとこの物語を受け取ってくださった方がいると、感激しました。 このレビューにどんな言葉を自分が返せるだろうと悩みました。時間をかけてもやはり大した言葉が思いつかず、申し訳な
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いえいえ、レビューは著者に読んでもらえたらそれで十分です(^^) で、せっかくなのでもう一言(長くなりそう……ごめんなさい)お話しすると、特に瑛大は記述が少なくキャラ立ちしていないように見えるんですが、6人の雰囲気と行間のおかげで、各読み手の脳内に各々好きなように補正されて積み上がっているはずです。なので、ごちゃごちゃしているようには思われないんじゃないかなあと思慮します。 瑛大に限らず、このvintageに出てくる登場人物の過去は具体的には語られていません(8000字だから当然だすが💦)。余白たっぷりなんですね。それでいて6人の想いが伝わってくるのはほんとすごいなと。 勝手な想像ですが
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