有栖川 露陰

大砲って難しい!! 戦争に欠かせないのが『大砲』ですが、大砲を書くのって、軍事史入門者(それもニワカ・ナポレオニックの)には滅茶苦茶たいへんです。 拙作『黎明のカイゼリン』の舞台となる聖王暦1820年は現実より科学技術が10~20年くらいは遅れてる世界で、 帝国軍の大砲は現実でいえばフランス軍の『共和暦11年システム』(革命的なブルボン朝時代のグリヴォーバル・システムを発展させたナポレオン軍の大砲システム)ぐらいに相当するシステムで運用されてます。 もっぱら用いられる野戦砲は6斤(ポンド相当)、12斤のカノン砲と24斤榴弾砲です。 カノン砲はだいたいまっすぐの軌道で弾丸を打ち出す大砲、榴弾砲は曲線を描く軌道ででっかい弾丸を打ち上げる大砲、といった感じです。 カノン砲、榴弾砲(日本軍では、りゅうだんぽう、と読んだらしいですね!)の区別は中々難しくて、何度くわしい方の説明を伺っても頭を捻ってしまいます。 作中でよくでる6斤砲は通常の鉄の弾丸のほか、中に鉄屑や散弾を詰めた榴霰弾(『てつはう』みたいですね)、ブドウ弾をぶっぱなします。 作中では榴霰弾をボカスカやってますが、ただの鉄の弾もかなり酷いダメージを与えるくらい驚異的な威力を持ちます。 攻城戦に使うようなでかくてごっつい臼砲(ほんとに石ウスみたいな形してます)とかも登場させたいですが、暫くお預けです。 重すぎて人力、馬匹ではカンタンに運搬できない兵器なので、野戦シーンでは中々出せないのです。 高速の機動で抜群の戦果を叩き出す『騎馬砲兵』も沢山書きたいですが、馬はたくさんのエサと水を必要とし、運用がデリケートなのでそんなに気軽に使えないので、登場の場面はよくよく考えなくてはなりません。 考えることが一杯で悩むことばかりですが、技術と体力と頭脳の限りを尽くして大砲を運用する砲兵たちって、健気でなんだかいとおしいです。 砲兵は騎兵なみに書いてて楽しいので、頑張ります。
3件

この投稿に対するコメントはありません