エブリスタ
さがす
本棚
通知
メニュー
コメント
セルシア ─黒衣のセルシアⅠ─
森田狐
2021/1/6 20:19
この物語の主役は、決して弱虫ではありません
遅ればせながら読了致しました。 長期間に渡る連載お疲れ様でした。 これだけ完成度の高い物語を、毎日続けて投稿されていた作者様に感謝を。 毎朝更新の通知が届いているのを見て、凄いなと素直に感心させられました。 前作から続けて読み始めた私にとっても、 連載されているものをリアルタイムで完結まで追えたというのも初めての経験でしたので、読後の感慨深さも中々に味わえないものになったと思います。 所謂こういった異世界的ファンタジー、というジャンルを私はあまり読んできませんでした。 つらく耐え難い現実とは、まるで異なる幻想的な世界。そこに強い憧憬を感じるのは人であれば当然だとは思うのですが、私にはどうにもしっくり来ないことが多かったのです。 だからこそ、この作品が私にとって初の異世界ファンタジーとなって良かったと思います。 主人公の咲羅は、初めのうちはどこか現実世界に縛られている印象を受けました。 必死になって体を張り頑張る姿を見ても、期待してくれている周囲に応えたいという意思より、もう元の世界にいた頃のようには戻りたくない……という、ある種逃避めいた印象を受けなかったわけではありません。 ですが、そのような印象は直ぐに払われました。 レア・ミネルウァの人々の想像を越えていく咲羅の活躍は、間違いなく彼女自身の強い意思によるものだったからです。 本当に心が弱い者が、刃物を向けてくる相手に物怖じせず、一芝居までうって王女を助け出すことができるでしょうか。 突然複雑な貴族社会に放り込まれて、あれだけ堂々と自身を表現できる者などそういない。 怖いだろうし、逃げたくなることもあるでしょう。ですが彼女には必要としてくれる者達に応えるべく、成長していくだけの気概があります。 ただ流されるだけではなく、確固とした自分を持っているからこそできる大立ち回り。 彼女を取り巻く人々との生死への価値観は、未だズレはありますが……きっと乗り越えてくれるだろうと期待できるだけの器を感じました。 耐え難い苦難でも足掻き乗り越えていく……という展開に私は弱いのです。 長くなりましたが、今後もシリーズは続くということで、続編も楽しく読ませていただくつもりです。 改めて、完結おめでとうございます。 以下最大のネタバレ イリューザーが死ぬほど可愛いから、スター特典は読んだ方が良いよ。
いいね
・
3件
コメント
・1件
吉野衣織
2021/1/6 22:22
森田さんは先行公開した番外編からお付き合い下さり、王と王妃の成長を見守って下さるコメントに、いただいたこちらが心暖まる思いでおりました。折々にキャラクターにも触れてくださり、お気に召して貰えた! と安堵と、方向性への自信も戴きました。 そして何より、現実逃避と捉えられたままだったらどうしようかな、という不安を最後まで抱いていましたが、払拭してくださり、ありがとうございますm(__)m 咲羅の生きる意思を、抑圧されてきた己の力で立ち上がろうとする強さを、私の筆力ではきちんと伝えられたかどうか微妙、と思っていただけに、文章にしていただけたことはとても嬉しいです! また、初めて読んで下さったファ
いいね
・
1件
コメント
前へ
/
1ページ
1件
次へ
森田狐