高橋多探

貴種流離譚としての忌み子
硬質な文章でありながら乱歩のような怪奇幻想世界に楽しませてもらいました。 現在連載されてる作品「男と女と少年兵」にも通ずるテーマであり作者のこだわりが垣間見えます。 強く生きてもらうために厳しく育てる。 作中、主人公が「この時を待っていた」とありますが、まさにこの時のために首領が彼を厳しく育てたのだと気付かされます。 このオイディプス的展開を見て貴種流離譚と表現した次第です。 読み終え作者の他の作品が気になってしまいました。 素敵な物語をありがとうございました。
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そこまで言っていただけるとは、感謝の極みにございます。 他作とは違い、三人称で硬めに重めに書いてみました。こういう書き方、実は大好きだったりします。 真意を隠して厳しく育てる、そういう話も大好きで、急遽書いてみようと思い至りました。 貴種流離譚というワードは初めて聞きました。勉強不足ですね。もっと色々と勉強します。 他作は、本作とはまた毛色が違うのですが、読んでいただければ僥倖です。 今後ともよろしくお願いいたします。
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