現実の闇を引き抜き、圧縮させた小説
35歳タイムライン。 医学的には重要だからこそシンプルで、簡素な言葉は、他人事にも聞こえるようで、当事者には胸を抉る問題です。 「妊娠できること」が当たり前だと思っていない人間としては、デリカシーのない圧力やお節介が黙殺される社会は、奇妙に映ります。 心の闇を代弁し、抽象として登場する三本足の存在感は、何とも言えない余韻を残します。 これぞ短編小説の切れ味だと思います。 きれいごとや道徳ばかり書くストーリーなんてまっぴら!  誰かの声にならない嗚咽を文章にする、私の好きな現代小説の一つになりました。
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未苑さん、お読みいただき&レビューいただきありがとうございます! 妊娠できることは当たり前じゃないんですよね。 「誰かの声にならない嗚咽を文章にする」すごくありがたいお言葉です。 また、すでにお読みかもしれませんが、不妊を扱った作品は三上ナオさんの「寿司とアルコール」が超おすすめです。 https://estar.jp/novels/25817166 (レビューのお礼に他の方の作品をお勧めする前代未聞w)
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昭島さんの小説読むと、本当に留飲が下がるというか、マイノリティに優しくて心に染みます……。 推薦図書嬉しいです!!(笑)三上さんも素敵な作家さんですよね。愉しみにしています。 昭島さんの執筆応援団の一員 未苑より
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