なりひと

タイトルも秀逸です
二度目の読了です。 まず、劇中に登場する楽曲が物語を盛り上げていて、とても素晴らしかったです。切ないものだったり、ポップなものだったり、パンクなものだったり。そのおかげで、すんなりと物語の世界に入ることができました。 DJやパンク、ライヴのことに疎い私でも、十二分に楽しめる作品です。 そして、前作、前々作のファンにとっては嬉しい、あの人やあの人たちの登場。吉良さんの作品の世界は、とても居心地がいいです。 勝手な考察なのですが、レインの上にはあの日からずっと雨が降り続けていたのだろう、と思いました。傘を差し伸べてくれる人はいても、雨を止ませようとしてくれる人はいなかったのではないでしょうか。レインの完全無欠なところが、かえって人との距離を取ってしまっていたのかな、と。でもそれにはもちろん、理由があるわけで。 サニィは太陽だから。太陽はただそこにあるだけで、光を放つ存在です。だからこそ、レインに降る雨を(無意識のうちに)止ませようとしてくれた。レインはそれに気がついたときに、サニィを好きになったのではないかな、と思います。 最初はサニィの空回りになってしまう場面が多くて、画面からただがんばれ、がんばれ、とエールを送っていました。でも全力のサニィだからこそ、レインは救われたんだと思います。 サニィはとても素敵な女性で、レインも素敵な男性で。巡り合う運命だったのだと思います。 ナミや守やんもすごく素敵な人です。でもそれは、サニィが素敵だから。素敵な人の周りには素敵な人が集まるのだと思います。 大好きなバンドのライヴを見終えたような、そんな熱い気持ちになれる物語でした。いつも心に響く作品を書いて下さってありがとうございます。 「リスクの背負い方」ももちろん読みました。対等であろうとする二人がすごくかっこいい作品です。 これからも応援しています。長々とすみません、読んで下さってありがとうございました。
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なりひとさん、作者の吉良大介です。 「フラッシュ」に続き、熱のこもった感想をありがとうございます😊思い入れを持って読んで下さったことがよく分かります。 サニィはアイヴィーのように強い子ではないと思うんです。だからこそ、彼女にしかできなかったことがある。迷ったりもがいたりしながら、少しずつ成長していくサニィを描くのは僕にとっても楽しいことでした。 サニィやレインをはじめ、登場人物たちは基本的にみんなぼくの周りにいる人々をモチーフに描いています。ライヴハウスって、そんな素敵な仲間たちが集まる場所です。なりひとさんは、よく分かっていらっしゃるんじゃないかな。 「リスクの背負い方」も読んでいただ
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