ミッキー

また、いつか巡り合えますように
二人の絶望の日々を思うと本当に胸が痛い。 花恋さんの絶望は言わずもがな、一方、慶佑さんの絶望も想像に難くない。 突然、理由も分からないまま最愛の人から切り捨てられてしまった現実は受け入れ難かっただろう。 仕事の忙しさの中で、疑心暗鬼、自暴自棄の末の己の裏切り行為。 それを花恋さんが目の当たりにしてしまったことを知った時、彼自身が最愛の人を深く傷つけた事実は、慶佑さんの心を深く切り裂いただろう。 誠実で、深く花恋さんを愛していた彼が、返された指輪を見た時の絶望は計り知れない。自責の念から、花恋さんを追いかけたくても、傷付けた自分が追うことが許せなかったのかも。 どれほど年を重ねても、刺さった棘の痛みに慣れても、会話のないまま不完全に終わってしまった思いは、一生消えないと思う。 いつか、どこかでまた巡り合えたらいいな。
3件

この投稿に対するコメントはありません