【コメント】形あるもの、形無きもの

未完

形あるもの、形無きもの

『未完』というタイトル。それをオチに持ってくる内容に胸が苦しく、そして少しホットした気持ちになりました。彼女は本の中の人か、もしくは彼女を象った別『概念』になり得るかもしれませんが、彼女の語った『下巻の内容を知っている』というのは消えゆく中でもどうか無くしてしまわないで欲しいという、強い願い=切なさを感じました。そして雪が溶けるように消えた『彼女』が、幸せになるようにと取った彼の行動にも青春の一ページのような切なさを感じ、より作品が重みを増しているような気がします。素敵な作品をありがとうございました。

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