りかりー

次の日。 狐月のお父さん(帝)から、会いたいので来て欲しいと使いの人(長い獣耳だったから、うさぎらしい)が来たのでついていった。 長い廊下を歩き、たどり着いた広間には帝と狐月が座っていた。 昨夜、狐月は宴の後、わたしの部屋には来なかった。 「目立つな、大人しくしていろ」と言われてたのに、みんなの注目を集めてしまい、きっと呆れてしまったんだろう。 昨夜のことが皆に知られているのか、ここに来るまでにたくさんの人に好奇の目で見られ、気持ちは沈んでしまった。 申し訳なくて座っている狐月の顔が見られない。 「一の宮から話しは聞いた。そなたのおかげでわたしは命を失わずにすんだ。礼を言う」 昨夜の窒息事件のことだよね。大事にならなくて本当によかった。 「わたしを助けるために、皆の前でそなたの顔をさらさせてしまうことになって、申し訳なかった」 帝はすまなそうに眉尻を下げた。 わたしが勝手に飛び出したことだから、別に謝らなくていいのに。 「その詫びと言ってはなんだが、そなたを一の宮の妃候補にと思っておるのだが」 「わたしが、妃候補、です、……か?」 狐月の妃候補。 それは……ダメだよ。 わたしは人間だもの。それに生きる世界が違う。おまけに狐月に好かれているわけでもない。 「大変光栄な話でありますが、お断りさせていただいてもよろしいですか?」 丁寧に帝にはお断りをした。 「なぜだ?東宮妃候補ではそなたは不服なのか?」 帝は驚くと同時に困惑している。 「そうではありません。わたしは当たり前のことを、自分にできることをしただけです。見返りを求めてしたわけではないので……」 帝は大きく目をみはった。 「東宮妃候補には相応しい姫君方がいらっしゃると思いますので、わたしのことはお気に掛けずに……」 ふと、狐月を見た。 狐月はわたしを睨んでいた。としか、思えないような表情をしていた。 わたしは更に居心地が悪くなって頭を下げ、そのまま引き留められなかったことをいいことに退出した。 わたしが狐月の妃候補なんて、狐月が嫌に決まってる。 嫌がられてるのに、嫌われてるのにそれじゃ間違ってる。 そう考えたら胸の奥が少し痛くなった。 わたしはさっきの狐月の苦々しげの表情を思い出していた───
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りかりーさん こんにちわ! 孤月はいつの間にか気にいっていた!ということなのでしょうか?! ハイムリックでしたっけ、うまく飛び出てよかった。いつの時代も、高齢者はお餅気を付けなきゃね😅ですよね。 あ、あれいいですよね、薄切りのやつ。どうしてもたべたがる利用者にはあれを勧めていましたね。 私も実はお餅大好きで。でも、お茶碗で例えると恐ろしいことになっちゃうので、ここ数年お正月たべないようにしています。でも、どうしてもたべたくなるときは一切れだけのために、佐藤の、切り餅を買ってきて一年かけて大事にたべてます。あの薄切りはお汁粉や、揚げのなかに入れるとき使うので切り餅は特別に、餅感でたべるとき用~(
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あ、大事なことを! 大好きな作品ありがとうございます。 とても嬉しかったです🎵
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