【コメント】苦くて、あまい。

ウィーンの香りはシュヴァルツァーで

苦くて、あまい。

　海外のカフェで、初めて出会う味のコーヒーをお洒落に飲んでいる感覚になりました。穏やかでせわしいことの全くない世界観を、リラックスして過ごしたような思いのまま、読了。　んー、これは好きだなあ。　コーヒーの解説も洒落て力の抜けたもので、より自然に物語に溶け込んだいました。それを飲みながら、空間と人物の関係性に「とけて」いる苦くて甘いエピソードもほんのり優しいもので、なんとなくラストシーンの幸福感が心地よかったです。　素敵な大人短編。面白かったです。