はーこ

謎の少女の正体は? 電磁波災害に教会の闇が蠢くSFミステリー
謎の少女メルジューヌと、銃を手に彼女を追い詰める主人公エアロン。冒頭から衝撃的でスリリングな展開にグッと引き込まれ、読了させていただきました。 舞台は電磁波災害によって電気の使用が制限された架空世界。ありそうで、なかった設定です。SFというと科学技術が発展した、なんか難しそうな機械だとか専門用語がずらずら登場するようなものが多いですが、その真逆を突いてきましたね。 拠点としている町の町長の失踪事件に始まり、シージャック事件、罪人を『浄化』する神官の疑惑など、エアロンが次々に遭遇する事件に、まさに息をつく暇もありません。町長のまさかの殺害方法、リンデマン一家殺害事件……かなりショッキングで、ビクビクしながらページを送っていました。登場キャラクターのやり取りが軽妙かつ丁寧に描写されていたため、そりゃエアロンもトラウマになるでしょうよ……と読み手としても頭を抱えるほかありません。 伏線の張り方も秀逸で、サラッと登場したキャラクターがまさかの立ち回りを見せることも少なくないので、本当に先の読めない展開です。特にシージャック事件の一連のアクションシーンは、目を見張るものがありました。 そして個人的にはやはり、電磁波災害に怯える舞台設定が衝撃でした。電気が思うように使えないって……想像できません。これでも医療従事者なのですが、災害時にも重要な機器が稼働できるよう、停電後も瞬時に復旧するような電気系統が組まれています。ですがそれも一時的なものなので……この世界の医療はどうなっているのでしょうか。ゾッとします。 謎が謎を呼び、更なる黒幕が垣間見えてきましたね。ヴァチカン教会の思惑、また意味深な言葉を残して消えたメルジューヌの目的は何だったのか、事件の真相が気になります!
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はーこ様、この度は拙作を閲覧くださりありがとうございました!レビューだけでなくページコメントやスタンプもいただき、なんとお礼を申し上げていいのか(ノД`)・゜・。 振り回されっぱなしのエアロンに寄り添って読んでくださったようで、申し訳ないやらしてやったりと思うやら、嬉しさでいっぱいです! なにより、世界観に着目していただけたのが嬉しいです。。章が進むにつれてSF要素も増していくのですが、逆に電気を制限したせいでSFらしいSFからは外れてしまったかもしれません。そのぶん意表を突けていたのならよかったです。 現在の我々からはあまり想像できない生活ですよね…一応イメージとしては20世紀初頭くらい
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