鷹取 はるな

『おめでとう』が言えて『どうもありがとう』の日
(以下、P11~20までを読んでの感想となります) 私が読まさせて頂いた箇所はちょうど、二郎君が催す松下さんの誕生日デートの場面でした。 あらすじと♯タグとに予め記されているので、ネタバレにはならないと思います。 ♯宮城の♯松島まで♯タンデムで♯デートです。 私の手抜きでもありません。 外見がそのままなのです。 中身、――『誕生日デート』の詳細は松下さん本人の口で語られる本文を是非ともお読み頂き、確かめてみてください。 私は俄然、海の幸が食べたくなりました。 終始淡々としている松下さんの口調ですが、言葉の端々に二郎君への深い想いが透けて見えるようでした。 本当によく二郎君のことを見ていますよ、松下さんは。 そしてきっと、二郎君本人よりも二郎君のことをよく分かっているのだと思います。 個人的には基本、二人が揃いも揃って互いに敬語で話しているのが堪りません! いや、単なる私の性癖だと言ってしまえばそれまでなのですが。 あくまでも丁寧に交わされるやり取りの下ではどれだけの想い、――どの様な真意が潜んでいるのかとつい、目を凝らしてしまいます。 凪の海でほとんど動かずに浮かぶ氷山の一角の、全体像へと思いを馳せる様なものです。 『デート』の終盤では、その氷山が大きく軋み揺らぐ瞬間が訪れます。 文字通り、本日最大の山場(クライマックス)です。 松下さんが見事に動かしました。 本文中では、松下さんの誕生日の11月20日は『ジョージ・アダムスキーが初めて宇宙人と遭遇した日』と語られていますが、この場面を読んだ日は私にとって『冷たい海に浮かぶ二つの氷山がぶつかり合い、大いに揺れに揺れた日』(長い)です。 改めまして松下さん、誕生日おめでとうございます。 二郎君、松下さんの誕生日をお祝いが出来て本当によかったですね。
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