吉田安寿

トピックへのご参加、ありがとうございました
最新更新分まで拝読しました。 作者様ご自身が「実験的」とおっしゃるように、一話目の「紫陽花」と二話目の「くちづけ」は、表現手法やスタイル等いろいろと模索されている様子が感じられます。それも「人魚姫」あたりから次第に方向性が定まり、「アリバイ」で確立されたようにお見受けしました。 私が一番好きなのは「アリバイ」です。感情的になれるほど子どもではないし、完全に割り切れるほど達観もできない。微妙な年齢の女心が巧く描かれていると思います。一定のリズムで淡々と物語が進むのですが、その先には確実に別れという結末があるため、残酷なカウントダウンのようにも感じました。また、犬派の私としては「雨上がり」もピュアで可愛くて、ちょっぴりうるっとしてしまいました。いずれも女性らしい繊細な感性が活かされ、一篇の詩のようにステキな短編集です。 以下、気になったところです。 こちらの作品は散文詩に近い作風だと思うのですが、たとえば「紫陽花」でしたら、一人称であることを最大限に活用し、伝えたい情報を整理したり、助詞の用い方や言葉を吟味したりして、過不足ないところまで削ぎ落した表現になさったほうが読者それぞれの感性に任せた余韻が生まれ、作品の持つ独特な世界観に入り込みやすくなるのではないかな、と思います。 また、作者様は状況や心情の反復を意識して使われているかと思います。「くちづけ」の11ページで「白々しく嘘をつき通すのか。それとも~」のところと、その後の「君が嘘を認めれば僕の負け。君が嘘をつき続けたなら~」のところがまさにそうかと思いますが、であれば「君が嘘をつき続けたなら~」を先にして、前述部分ときちんと呼応させたほうがより効果的になるのではないかな、と思いました。 ありがとうございました!
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こんなにしっかり批評していただくのは初めてで、とても嬉しかったです。読みにくいところも多々あったかと思いますが、まずはありがとうございました。 こちらの作品は、十代後半の恋愛経験もなかった私が、物悲しさや痛みを感じるような大人な恋愛作品を書きたくて始めた実験的作品です。仰る通り、作品のスタイルも手探りで拙いですが、それも味があると思い今まで放置していました。 「くちづけ」は私の中でも改めて読み返した時、何かが違うと思いつつも、何が違うか分からなかった作品です。例として挙げていただいた文を見て、とてもしっくりきました。 心情や状況描写の反復は、実は自分では気づいていないのです。勢いで書くのが
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ご丁寧にありがとうございます。 なるほど、今よりも前に書かれた作品なのですね。 であれば、おっしゃるとおり実験的な作品ですし、その記録として初期の作品をそのままにされるのはすごく良いと思います✨ 余談ですが、私も勢いで書くタイプです(笑)

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