一ノ瀬まいこ

大好きな作品です。
この小説が読めてよかった。心から思います。 読ませてくださって、ありがとうございました。 劣等感の使いかたが、すごく私は好きです。最初、ミラは劣等感に対して「?」と思っていましたよね。それを、嫉妬という感情を経て知っていく。ここがすごく素敵だなあ、と思いました。 私自身はっとしたんですが、劣等感を知らなければ、それは知らないものという位置づけになる。そこに改めて気づかされたように思います。嫉妬が加わることで、はじめて劣等感の意味がわかるってすごいな、と思ったのです。普段生活していくなかで、劣等感を感じることは多々あります。ですが、知らなければ知らないままなんですよね。というのは、ミラが自分自身を「こわいもの」「忌み嫌うもの」と卑下しているからかな、と思ったんです。卑下しているかぎり、劣等感は生まれない。 でも嫉妬は欲であり、意気でもあると思うんです。ここから劣等感という感情が生まれた流れに、私は身悶えてしまいました。 コズヱさんの文章は、それ自体がきらきらして軽やかに読めます。シンプルで、宝石みたいな美しさ。私はそれがすごく好きでもあるんですが、このなかに、ぽんっと欲望が書かれてあると、私はどきっとします。うわあ!やられた!って心を掴まれるのです。 あと市ヶ谷くんがかっこよくて(笑)、単純にときめきました。最初、ミラがエイリアンとのハーフということは秘密なんだと思っていたんです。先入観ですよね。でも市ヶ谷くんがさらっと返したとき、「そっか、そういう世界なのか」と私も簡単に納得できたんです。それはきっと、前後の描写が過不足なく、無駄なものがないから腑に落ちたんだな、と。これはコズヱさんのうまさだって改めて感じました。 それと、私自身親だからだと思うんですが、「恥ずかしい」って気持ちがよくわかってしまう。それこそが恥ずかしいのはわかっているんだけど、否定するものでは決してない。その両面を書かれてあり、すとんと収まった気がしました。 いろんな渦が巻くなかで、ミラも、ミラの周りの人たちも成長したんだって思える読書体験を味わえました。 出会えてよかった。ありがとうございました! 普段レビューを書かないため、長い上にへたでごめんなさい(笑)。 これからも応援しています。
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ナツメさん……!! すてきなご感想ありがとうございます! そしてめちゃくちゃ読み込んでくださって……もう…… なんならわたしも気づかなかったミラの気持ちが知られました…… ありがとうございます…… 軽やかに読めるって言ってくださったの、心がけているところでもあるのでめちゃくちゃうれしいです!! 宝石みたいな美しさ、も、もったいなきお言葉ありがたき幸せです。(そして表現力がさすが) 市ヶ谷くんかっこいいですよね(笑) 手前味噌ですが、いい男だと思います。 かわいいふたりが書けたと満足しております! こちらこそ、読んでいただいて本当に嬉しいです……!! すてきなレビュー、ありがとうございました!!
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