クロエル

胸にきた
"大人になれば自分はすごい人になっている" 主人公は世の中にいる全ての人のように思いました。誰でも心の奥底では淡い期待をしているはずです。人一倍努力してるし、無遅刻無欠席、周りよりも優秀。しかし、 身長が低かった人が、自分よりも高くなるように、見下していた人間が自分よりも幸せになる現実に、自分がどんな人間なのか知って行く。 結局はみんな主人公目線。登場する人物は主人公よりも幸せに見えるが、皆んなそれぞれ醜い心を隠して生きている主人公と同じ、そんな風に思いました。 出会った少女も同じで、醜い心を隠しているのだが、大きな秘密を持っている。ただの恋愛ものかと思ったけど、灰色の学生生活を送る主人公はまさに本物の青春。きっとこれが現実だと思いたくないが、きっと自分だけが不幸なんだと思うのは勘違いだっと気づかされるはずです。 久しぶりに携帯小説を一気読みしました。賞をもらえたのはうなずけます。少なくとも自分の心を捉える心理描写がありました。
1件

この投稿に対するコメントはありません