幼少期を某国のスラムで過ごした私は、ある日ギャング同士の銃撃戦に巻き込まれ、右腕を失いました。 その時、死神が現れ、地面に落ちた私の右腕を拾い上げながら、 どうせお前はこれからもずっとこんなもんだ、いっそ死んで楽になるか、それとも、この掃き溜めでもまだ生きようと言うのならば、私の「死神の右腕」を与えてやろうか、生と死を司るこの右腕は、お前自身の魂を糧に、生と死にまつわる何らかの異能をもたらすであろう、その異能がどんなものなのかは、全てはお前の魂次第だ、どうする? と持ちかけてきました。 それ以来、私は生と死の物語を書き続けています。 子供の頃の友達と言えば、その死神の右腕と、右腕から生み出される物語でした。 今ではもう、長年私の魂を喰らい続けた右腕は、友達というよりも自分の一部です。 いや、もしかしたらもはや、右腕の方が私本体となってしまっているのかも知れません。 頭とは無関係にでも自動筆記の如く物語を紡ぎ続けることができるこの右腕は、失えばもう私はただの抜け殻になるでしょう。 何しろ今このつぶやきも、机に突っ伏したままぴくりとも動かなくなり早や一年が経つ体から伸びる右腕が書いているのですから。 ……というような話を今急に思い付きました。 だいたい結果発表した後、肩の力が抜けた時に思い付くんですよねぇ、残念なことに(笑 まぁいいんです、この程度のお話では入選には及ばぬことでしょうし。 ですので、「子どもの頃の友達」に入選の方々、おめでとうございます( --)ノノ きっともっといい話がいっぱいです。 選に漏れた方々もお疲れ様でした。 入選する定数がある以上は名作でもこぼれることはよくあります。 それでもどうしても賞が欲しいというのなら死神の右腕をお渡しすることも可能ですが、これは別に物書きとしての異能を与えてくれるわけではありませんので、生と死を司るということで、奇跡の外科医能力とかになってしまうかも知れません。 あぁ、あれ、いや、もしかしてそっちの方がいいですかね。 人生で一度は言ってみたい「失敗しないので」的な台詞をずっと言ってられるようになりますし。 ただ逆にというか、ひたすらにイチゴかなんかの受粉と間引きをするだけの能力とかも有り得ますので、やっぱり死神グッズはリスキーですね、お勧めしません。 まぁそもそも全部嘘ですし。 うわぁ、嘘オチとかひどい(笑
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楽しいお話が読めました(,,>᎑<,,)
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ありがとうございます◆ 今後はちゃんと応募期間中に思い付けると良いのですが(笑
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これは、ぜひ作品として書き残すべきだと思います。
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ありがとうございます◆ 諸々片付いたら書いてみたいと思います( ーー)ノノ

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