おいしい水

見事な青春武道小説
前作「橙武者、推して参る」同様、作者の武道知識が存分に生かされており、一発殴ってKOするという類いのケンカ小説ではなく、見事な武道小説となっている。 歌舞伎町、エロ、社会の底辺という汚濁を描いているが、 詳細で説得力ある武道描写がこの小説にある種の清冽さを与えているように思います。 主人公と宿敵となるヤクザ、暴力でつながっていた二人が最後は武道でつながるというのは美しく、読後感はさわやか。 それにしても90年代の歌舞伎町は魔境ですね。
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前作からお読みくださり、誠にありがとうございます。いつの時代にも共通した人の縁を描くことができればと思っております。今後とも宜しくお願い致します。

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