雪乃かぜ

物語終盤からの一瞬にして吹き抜ける風のような爽快さが見どころ!
毎日のように壮絶なイジメに耐え続ける主人公、悠香。クラスには仲間などひとりもおらず、担任教師も見ないふり。そんな絶望的な環境のなかで迎える、運動会当日。どう考えても、ひどく陰鬱な一日が始まろうとしていた──。 冒頭よりどんよりと薄暗く、哀しみに満ちた雰囲気で進行していく本作。しかし、物語終盤から訪れる急展開はまさに一瞬にして吹き抜ける風そのもの。いままでの鬱屈した感情、展開、雰囲気をすべて吹き飛ばすほどの爽快さに読者はみな釘付けになることだろう。「転」までのタメの重要性。そしてタメの部分だからこそ丁寧に描く「承」。物語の手本のような構成は見事で、読者を飽きさせない確かな文才を感じる一作でした。ふたりで手を繋いで校門を抜け出すシーン、大好きです。もう脳裏にしっかりと焼き付きましたw
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すごい、私が詰め込んだことを全て拾い上げてくださったレビュー…ありがとうございます😭✨ 2人の走るシーンは自分でもお気に入りです☺️ ありがとうございます!!
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