記憶のイメージ
 「記憶」という曖昧で不確実なものをテーマに、主人公の行動ひとつひとつを、まるで読み手が「傍観」し「観察」するように読む作品。  記憶を削除し改変するという、ありそうで出来ていない未来的な事が、もし存在していたら。そのモデルケースを見ているようでした。  そして、一番ぐっときたのはラストシーン。設定の妙で少し忘れかけていた伏線が、ゆるく解明しそうな「記憶の断片」を触れる感じで描かれているあたり、「あれ?私の記憶おかしくなった?」みたいな気持ちにさせられて読了。思わず読み返して!「おぉ!これ面白い!」ってなりましたw  「記憶」というもののイメージが、ちょっと私の中で変わりました。  素敵な短編小説でした。  ありがとうございました。
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