もの悲しくも美しい寓話
物語はうっとりするような美しい文章で始まります。 不器用で身分の低い青年と王女の逆シンデレラストーリーかしら? と目を♡にしてしまった私はうっかり者。 真っ赤な夕陽が、徐々に昏く沈んでいくような、美しく切ないラストに胸がしめつけられます。 ハッピーエンドではないけれど、隠れたメッセージは、ひとすじの光です。 いつも損をしている正直者には救いとなり、他人を蹴落としてまで享楽にふける者には、心にくさびを打ち込まれることでしょう!
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毒薬の女王、かのかさんレビュー、とても嬉しいです。 モチーフは、オスカー・ワイルドの「王女の誕生日」ですが、ワイルドやアンデルセンなら主人公の最後は悲しい結末になっていたでしょう。 そして、僕の書くお姫さまは、だいたいクセが強いです! ライチーを早馬で取り寄せた楊貴妃、呂布と関羽の名馬、赤兎馬のエピソードも。 鷲の巣村は、南フランスのエズにあります。 青年の障害、緩衝材の藁一本、丁寧に物語を組み立ててみました。 それにしても、救われないかわいそうな馬・・・心を込めて。
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