美しい生き方、真の強さとは
 あとがきで著者自身が語っているように、この作品は一看護師の日常的奔走を描いたフィクションである――ただし、限りなくノンフィクションに近いフィクションではあるが――。  著者の過去作である『ナースのジョブ』を拝読し、わずかながら著者が看護師という職を得るにいたった経緯を知り、どんなことがあっても自身の意思をつらぬくというその強靭な精神力にははなはだ感服したものだ。  音楽家であることへのプライドと、あくまでも副業と主張する看護師としての自分自身、そのせめぎ合い……このときはまだそういう印象があった。  それから少しの変化を経て、その延長線上にある『優しさの形』で焔皐月という看護師はまたあらたなステージに立った――拝読してそんなふうに思っていた矢先の本作である。  限りなくノンフィクションに近いフィクションなので、著者自身の生まれついた境遇等含め、リアリティに関しては保証済みだ。  そうした中で、日々人の生き死にに触れながら生きる環境というのは、そうではない私などがメディアや創作物を通して受け取る所感とはくらべものにならない説得力/臨場感をともなっていることだろう。  この作品を読んで、私自身、お世話になっている看護師という職業へのリスペクトが増したと同時に、近年稀にみるパンデミックの影響で医療現場がどれほど混乱/疲弊しているか、肌感覚で理解することができると思う。  そうして、過酷な環境に身を置きながらも、患者さんには朝夕誠実に対応し、最期を看取っても決して希望を失わない驚嘆されるべき強靭な精神力は、真の顔でもある音楽家としての著者自身に新たなインスピレーションを与えているのかもしれない――ド素人がナマを言っていると思われそうだが、読中読後、そんなふうにも感じた。  実際、看護の現場と音楽は無関係ではないし。  人との関わりはときに煩わしくもある。結果的に大変な傷みをともなうこともある。それが不特定多数相手ともなれば、そのストレスは甚大だろう。理不尽な言いがかりもあるだろう。  だがそれでも。 〝優しさ〟を求めやってくる患者さんに、心のこもったケアを提供し続ける――精強かつ美しい生き様に、あたたかい紅茶で乾杯(私のはアルコール入りでw)
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こんにちは。 このたびは、とてもステキな感想を書いていただきまして、本当にありがとうございますm(_ _)m 今作を書くにあたって、特に闇の部分や過去の事に関して、これ読者様のこと無視してるよね・・ こんなんアップしたら、大切な読者様を手放すよね・・ それでも覚悟を決めてアップしよう・・ と思っていた作品だったので、さらにありがたいです。 今の私の気持ちは、 お~( 〃▽〃) てれてれきゅ~(*/□\*) って感じです🍀 そうなんですよね。 音楽家兼看護師・・。 ぶっちゃけ看護師とだけ言ってしまった方が、真っ当な生き方が出来るかもしれません。 ですが、焔皐月(まだそここだわる?
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こんばんは いつものことですが、的外れな感想になっていなければいいのですが。 エッセイにもいろいろジャンルがありますが、自分の身の回りで置きていることが題材となると、闇の部分とか過去とか、ある程度さらけ出さなければ書けませんよね。 そして私はつねづねこう思っています、そうしたほうが読者さまは書き手を身近に感じるのだと。 自分自身の例でいえば、元来、あまり開けっぴろげな方ではないのですが、そこはやはり避けて通れない部分であり……だから大丈夫! 読者さまはむしろそこに〝人〟を感じるのかななぁんて。 てれてれきゅ~(*/□\*)←かわいい✨ てれてれきゅ~、作中で使わせてもらっていいです
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