A Hint of Fantasy. 〜良質なドラマはファンタジーの香り
 そのお名前はよく目にしていたのだけれど、名波夏美さんの作品は初めてで、期待しつつ読ませていただいた。結果は皆様の感想ぺコメどおり、とても良質であたたかなヒューマンドラマだった。  まだの方は、是非ともお読みいただきたい。  作中に魔法は一切出てこないが、レビュータイトルにあるように魔法か奇跡かという出来事がラストで起きる。本編の冒頭はお仕事ドラマの色合いが強く感じられ、きついスケジュールで主人公が音を上げているところへ、珍しく父親からの電話がくることによって、家族の物語が加味されていく。  きつい職場環境に加えて父からの無理な依頼、という難題を解決するのは奇跡的なタイミングのよさだったり、周囲の人々の善意であったりして、「現実世界においては実現しない」と冷めた目で見られる方もいるかも知れない。冒頭からラストの到達点を眺めれば、いささか都合が良すぎる、と感じる読者もいるだろう。  だが作者は「あり得ないこと」にならないように周到なプロットを組み、さらに職場にも家庭にもドラマを織り込むという凄技を見せ、作品を決してご都合主義で終わらせていない。主人公の特異な能力さえも、ストーリーの方向を決める小道具ではないのだ。  では何が奇跡を起こしたのかと言えば、主人公が行動を起こしたという、きっかけとしてはごくささいなこと。だがそれは自身の視点の変化につながり、周りの人々の協力を呼ぶ。  身近な人の意外な一面に気が付いたり、困った時に予想外の人が助けてくれたりする、という話はよくあるけれども、それが主人公のこれまでの働きぶりや人間関係に基づいて生じたものだと、きちんと描写されている作品は多くないはずだ。  名波さんの作品はそれが成されており、ほのかにファンタジーを感じさせる逆転の結末は、主人公の悔し涙によって引き起こされた魔法によって引き起こされた、当然の帰結ではないだろうか。 はやくもよいち
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はやくもよいちさん🌸 感想ありがとうございます♥️ たくさん感想書いてくださって、感想書くの凄く考えてくださって大変だったのでは……?(`;ω;´)私の作品を細かく見てくださって小さなことにも色々気づいてもらえて優しい言葉をかけてくださり、本当に嬉しいです😭この感想のタイトルも何かお洒落だなと思って何だか恐れ多いですー💦プロの作家さんが頂くような素敵なコメントを私なんかに下さって本当に嬉しいし、有り難すぎます🌸本当にありがとうございます😭♥️
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恐縮しないでくださいませ。 執筆終わって余裕があるのに、レビューのひとつも書かないと、主催のしのきさんに「ぷちっ」とされちゃいますからね(笑) しかも、だらっと長い文章になってしまって……。 もっと簡潔に! と思っているのですが😅 気に入っていただけて、何よりでした。 私の番はまだまだ後なので、応援よろしくです😊
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