ぬくもりのおはなし
 主人公の薬売りと、寒空の中で温石を売る健気な女の子の出会いと境遇、そして運命の動く時を描いた日本の創作童話であり、素晴らしい昔噺です。  久しぶりの帰郷の折に不意に出会った少女は、病に伏せる母親を助ける為に拾い石で温石を作り城下で売っていました。手に火傷を作りながらの健気な姿を放っておけなくなった主人公の薬売りは、少女とその母親に深く関わっていきます。  このお話の読みどころはここから。その後に登場する何人かの登場人物には、その全てに信念と正義と慈しみがあり、境遇を口惜しく思うもそれに誇りを持って行動をしている事が分かってきます。その姿はとても尊く、ぬくもりを感じるあたたかさに、読み手は胸を打たれるのです。  童話サイズの短いお話であるのに、しっかりと描き切っている物語になっています。和風でファンタジックでワクワクもする。昔噺はやっぱりこうでないと! このお話に出会いもう四周読みましたが、これは絵本にするとか、何か他にメディア化しないといけない作品じゃないかなー、とか本気で思いました。  とても素敵なおはなし、ありがとうございました!
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とこさん、身に余るほどの素敵なレビューをありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。 四周もしていただいたなんて! 昨年の冬、イベントで書かせていただいた作品ですが、お題が冬×熱ということで、冷たい寒さの中で赤く燃える温石を想像しながら書いた作品です。 一年経ってこうしてまた掘り起こしてもらえたことに幸せでいっぱいです! ありがとうございました<(_ _)>
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