蓮未るか

肉体を超えて繋がるふたり
桜にまつわる美しい夢を見ているような、不思議な物語でした。その日出会った彼女は何者だったのか。次の春に再び出会った彼女は『僕』のことを覚えていなかった。去年ネックレスをつけていたことも、それを落としたことも覚えていない。けれども桜が弱い品種であることや、クローンであることなど、桜についてはかなり詳しい様子。それはいったいなぜなのだろうと様々に考えてみましたが、私の中に答えは出ませんでした。もしかしたら彼女は桜の化身で、桜に関する記憶のみ深層心理に刻み込まれていて忘れないのか、あるいは彼女が眠りから目覚めるたび、側で彼女を見守る誰かが繰り返し教えてくれるのか。 また、この物語は作中に人物の名前がひとつも出ないという特徴があります。僕と彼女という存在に名など必要がないと、二人の出会いは肉体を超えて、魂で繋がっているのだというメッセージが伝わってくるようです。
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素敵なご感想を頂き感謝です✨ わたし自身、書き足りていなかった💦 この"答えがない"というニュアンス。これが作品の魅力なんじゃないか、気づかせてくれました✨ とても素敵なイベントに参加させて頂き嬉しいです!
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