夏目もか

明日も明後日もその先も読みたくなるような素敵な愛のお話です!
「やっぱり僕じゃ、だめなのかな」 そう呟く悠馬の台詞に、一ページ目から心を掴まれました。 愛する彼女・架純が元彼・高瀬との再会に心揺れる様子に不安が募ってしまった彼の切ない気持ちが伝わってきます。それは彼自身の切ない過去ゆえ。フラれてしまうのではないかという不安にそれでも「後悔なんてさせないから」という決意のような台詞が凛々しくてズキュンときました。悠馬の想いの強さに共感してしまうからでしょう。 また、第一話からの猫のように自由に行動し、かつ社交的な印象の高瀬のキャラクターに対して、恋人に一途に愛情をこめて穏やかに付き従う忠犬のように誠実で真っすぐな悠馬。彼らの違いを比較しながら読むのも面白いなと感じます。 そして鎌倉散策に出かけた二人に起きる或る出来事。そこで短い時間にしかできない悠馬とのある約束を守った架純の姿に、二人の幸せがずっと続いていくような確かな愛情を感じられて幸せな気持ちになりました。リレー小説のラストに相応しい、明日も明後日もその先も読みたくなるような素敵な愛のお話です!
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