はーこ

姉の死の真相を探れ! 愛憎と陰謀が渦巻く女装後宮潜入ミステリー
国王の準側室であった姉の変死を受け、双子の弟のフィオが姉とそっくりな顔を活かし、女官として事件の真相を探る後宮ミステリー。 ・冒頭の掴みについて 主人公フィオの双子の姉セフィが、毒におかされて死の淵をさまよっている場面から始まっています。物語の発端となる事件のシーンですね。大慌てで医官を呼べと叫んでいる国王を、セフィは「助かりたくない」と突き放しています。直後「脅迫」されていたがために、セフィは国王の寵愛を受け入れるしかなかったこと、その苦痛の日々から逃れるためにあえて毒が混入しているとわかっている茶を飲んだことが明かされており、壮絶な導入に引き込まれてしまいます。とりあえずこの導入部分だけで、国王はクソだということがよくわかりました。 ・その後のテンポについて セフィの双子の弟であり、主人公のフィオ視点に移ります。 養父に呼び出され、生き別れた姉と八年ぶりに無言の再会を果たすこと。 遺体安置所で遭遇した謎の少女サランの提案を受けて、犯人を見つけるために死んだはずのセフィのふりをして後宮へ潜入する話が持ち上がること。 めまぐるしく展開していきますね。 多くの人物が登場しますが、フィオの人間不信っぷりがすさまじく、「みんなと協力して犯人をやっつけよう!」と円満な関係を築くことができているわけではありません。殺伐とした雰囲気がひしひしと伝わってきます。 サランの正体が第一王女であったことが判明し、フィオの人間不信にも拍車がかかりますね。いくらサランが「身分なんて関係ない、みんな人間」だと主張しても、父親の国王が人を人とも思っていない人間で、諸悪の根源ですから。皮肉るフィオの気持ちを思うとやるせないです。 と、そうした葛藤シーンがしばらく続き、いよいよ後宮潜入初日。まさかのセフィに毒を盛った犯人が判明する上に、ほかの連続殺人の主犯も御用になるという。かなりの急展開でした。 せっかく女官に変装をして潜入しているので、フィオがその美貌で周囲をうまくあざむく……というシーンをもう少し見たかった気もします。 セフィの想いびとだった桂城君の見せ場もなかったのも、少し寂しい気がします。これから彼のほうからもアプローチがあるんでしょうか? 気になります。 とりあえず国王はクソですね。早いとこフィオに懲らしめられてください☺
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こんにちは! いつもお世話になっております。 マッハでご感想頂き、ありがとうございます!m(_ _)m 冒頭の掴みとその後のテンポについて、取り敢えず大丈夫そうでホッとしております。 特に、第一幕以降のテンポは、鈍すぎないかと気になっていたので、『めまぐるしく展開』と仰って頂き安堵……してもいいものか……あ、あれ、そんなに急展開でしたか;; >フィオがその美貌で周囲をうまくあざむく……というシーンをもう少し見たかった うわぁあ、すみません~;; 自分も、「後宮っぽい場面をもっと入れたほうがよかったのかな」と思わなくもなかったのですが……言い訳ですが、本作、E星内で開催されている賞への応募

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