明日、2月25日午前8時リリース、「猫」向け作品「ねこわた」です。 https://estar.jp/novels/25939334 食事時とほのぼの猫好きの方は読まない方が良いです、たぶん。 なぜかと言うと化け猫と三味線と猫喰いと人喰いの話だからです。 あと曰く付きだからです。 「ねこまた」という妖怪がいます。 これを「ねこわた」として、「ねこまたは本来ねこわたなのを絵師が聞き間違えて二股の尾で描いたせいで広まり定着した」「猫のわたを喰ったら神通力を得てねこわたになる」という話を思い付きました。 猫のわたを喰うには猫をさばく必要があり、そう言えば三味線には猫の皮が用いられており、三味線用の猫皮を獲る者ならその機会があると、まぁこの辺で江戸とかの時代モノかなぁと想定しておりました。 で、猫をたださばいてわたを喰う話では無く、その様子を隣室で音だけで聞いているという恐怖感を演出し、さらにその隣室に潜んでいるのはもっと怖い何かにしたら面白そう、と。 そこで設定のウラを取ろうと調べると、まず三味線は秀吉ぐらいの時代に中国から沖縄に三線として渡り、その時は蛇皮だったのが、本土に伝わって行く中で猫や犬の皮を用いた三味線となりました、1590年頃です。 ちなみに犬よりも猫の方が音が良く高値です。 最初は上流階級などのたしなみだったものが、段々と庶民にも下りてきて大ブームとなりかけた1685年頃、徳川綱吉による生類憐れみの令により猫の捕獲自体が禁止され、その後しばらくしてアジア産の皮が入るようになり再興したと思われます。 一方、ねこまたという妖怪は1200年頃から既に記述があり、1331年頃の徒然草にも記されていますが、尾が二股の猫という外見が定着したのは、恐らくは江戸中期1700年頃の安斎随筆によって描かれたものが始まりのようです。 隣室に潜む者の正体や、作中には描いておりませんが主人公の一人である侍が没落した理由など、ネタバレなので伏せますがその辺りの諸々もほぼ全て、思い付いた設定と矛盾も無く、正直ヒきました。 もしかして実際あった話なのかなと、真実を伝えたいねこわたに取り憑かれて書かされようとしているのかなと、書くしか無くなり書きました。 本作をリリースすることで何か供養になるのかわかりませんが、とにかく皆様よろしくお願いします。 しますニャー( -ω-)。o
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