佳乃こはる

鮮やか
1ページ目、全般的に暗い色調から始まった主人公の日常が、地震によって崩れます。 2ページ目では、主人公の過去が描かれています。 「平和っていくらで買えるの」 そう尋ねた少女に、今行われている戦争を重ねてしまい、辛い気持ちになりました。 ボランティアという、第三者の善意ですら無力感に打ちのめし、景色の色を失なってしまう戦争と、貧困の惨状。 そういったものはきっと、弱い子どもたちへ容赦なく襲いかかるんでしょうね… しかし3ページ目、 その色は、地震からの避難を助けた母子の、少女の笑顔によって取り戻します。 なんとなく、主人公が希望を取り戻した瞬間のような気がしました。 暗い色だった景色が、最後の数行でぱっと鮮やかに色づいたイメージが浮かんできて、すごく印象的でした。 まさに、こんな世の中だからこそ救われる作品だと思いました。 ありがとうございました!
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嬉しいレビューをありがとうございます! ほんと今の世の中、何が起こるかわかんないですからねぇ。 読んだ人の微かな希望になる短編になっていたら嬉しい限りです(^^)
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