初めの一歩

一見、ミステリー風でありながら、キュンとする初恋物語
 「鎌倉」の舞台と聞いて、覗いていました。 主人公、一葉の女子学生として、鎌倉の青い空と海、車窓から映り込むあったかな景色が感じられる日常の光景から始まる本作品。そんなほんわかした雰囲気から、突然のトラブルに見舞われしてしまう。そんなつらい禍はいつしか、優しい男との出会いに変ってゆく。  ふたりは一緒に鎌倉の坂をのぼりながら、いつの間にか遥か彼方の世界へと足を踏み入れ、不思議な少女に出会うことになる。少女は主人公の分身、そんなミステリアスなお話です。  作者の描くあんパンの半分、きっと多分、美味しそうに感じる大事な約束とは────ストーリーの進展と共に謎解きがされて、予想もつかないエンディングを迎え、この先に恋が始まりそうな、新しい「約束」へと繋がってくる。     一見、ミステリー風でありながら、キュンとする初恋の温かい物語に感じられてしまうのは僕だけだろうか……  最初からラストまで構成がしっかりしているので、多くの伏線を読み解きながら、夢中になり謎を追う物語。これだけのストーリーを一万字以下で描く作者の上質な筆づかいにビックリです。ありがとうございました。
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レビューをありがとうございます! 鎌倉という街の歴史と空気が大好きなので、鎌倉つながりでご覧いただけとても嬉しいです。 今と昔とこれからとが入り交ざるお話を書きたかったので、そんな部分も感じ取っていただけてありがたいです。 こちらこそ、ありがとうございました。
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