雫倉紗凡

文章って、こんなに美しくなるんですね。
素晴らしい点があり過ぎて。どこから書いたら良いでしょうか。 「タイムリープもの」という区分けだけで考えるとメジャーなのですが、緻密に構成されたストーリーや幻想的で美しい文体により、(私の知識不足を差し引いても)非常に新鮮な読書体験となりました。 序盤の日南先生の不倫を止めるところだけでも一作品になるくらいの読み応えがあるのですが、後半はさらにその上をいく、ほとんど奇跡的とも言えるほどの完成度だと感じました。 前半からなんだか引っかかる存在だった綺原さんが徐々に主軸に絡んでくる展開に目が離せなくなり、梵くんが綺原さんや苗木くんたちとの関わりを通して少しずつ自身の精神的課題を解決していく過程に感動を覚え、何重にも感情を掻き立てられました。苗木くんから綺原さんの下の名前を尋ねられるシーンではほんとうに鳥肌がたちましたし、梵くんの「命日」のミスリードには完全に一杯食わされました。 極め付けは月都さんの圧倒的な描写力です。「手を握る」とか「一緒にピアノを弾く」とか、青春恋愛小説なら見飽きるほどに使い古されたシーンも、きらびやかな表現の数々により唯一無二の輝きを放っていました。特に終盤の空が壊れる場面や綺原さん視点の章などは、五感で知覚する以上に直接的に没入させられる感覚がありました。文章って、ここまでの力があるんですね。 この作品に出会えて良かったと、心から思います。素晴らしい物語をありがとうございました!!
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こんな素敵な感想をありがとうございます😭 最終ページに下さったコメントも泣きましたが、また泣きそうです😭 夢をテーマにしたものを書きたいと思って、膨らませて形にした思い入れの深い作品なので、出会えてよかったと言ってもらえてほんとに嬉しいです! 誰かの心に残るものを作り上げたいと思っているので😌 こちらもスクショさせて頂きました😂 たまに眺めながら励みに頑張ります✨ ほんとにありがとうございました✨
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