「兄弟」 「先生!俺の体はどこを使っても構わない。 だからお願いだ。弟の体の悪いところを直してやってくれ」 「わかった」 数日後。 「先生」 「ああ、君は頭が悪かったからね、君のお兄さんの脳みそを使わせてもらったよ。 体を好きに使ってもいいと言っていたからね」 「先生」 医師の心臓に、ずぶりとナイフが突き刺さった。 弟の顔で弟の体だった。 けれど、医師を殺したのが兄だったのか、弟だったのか。 それが分かることは二度とないのであった。

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