左京ゆり

この小説に出会えて良かったです。
三度読み返しました。 小説の端々に、なにげない日常に刺さる小さな棘のような引っかかりが、いくつもいくつも言葉に置き換えられていて、泣きたくなりました。私はこの感情を知っている。普段はなかったことにされる小さな思いが、ここに書かれている。なんて怖くて愛しい小説だろう、と思いました。 「あたしああいうの本当に嫌い。……」 「だからだよ。この子をこのまま置いて死ぬわけにはいかないんだよ。……」 物語のなかにぐんと入りこみ、私も同じことを思いました。「ああ、もしも私がヒナちゃんやバナミさんとしてこの場にいたら、きっとこう言ってしまう。叫んでしまう」と思い、涙が止まりませんでした。ほんとうに出会えて、読めて良かったです。 大賞おめでとうございます。御本が書店に並んだら購入します。これからも、平戸先生の紡ぐ物語を楽しみにしています。
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あたたかいお言葉ありがとうございます。 つらい場面の多い作品になってしまいましたので、読者の方には申し訳ないような気がしておりました。 彼女たちの心に寄り添っていただき、こちらこそありがとうございました。
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