ごきぶり

面白い。文は視線を誘導する、カメラアングルみたいな役割をしているので、追いかけると映像になる。三番さんの文章は既存の文体への野心的な挑戦が見えて超攻撃的。カッコイイっす。脳内イメージを文で起こしているのかな?と思うのですが、視点の追い方が多分漫画的なんだと思うんですよね。序盤なんか三人の視点が律儀に描かれてますが、あまり視点の変わる意味がないように見えました。それは三番さんの意識の中で漫画のイメージを小説に持ち込み過ぎているからだと見ているのですが。私の目では、序盤はもうスサカドだけの視点で足ります。やっつけられた後のアサギと404の会話などはどちらかの視点で書いていいと思いますが。漫画のコマ感覚だと戦闘をする両者の視点を入れるのって当然の感覚ですが、小説においてはそれなりの大義がないとあまり動かさないのが得策です。404の立ち居振る舞いにしても、アサギの普通の少女っぽさにしても、その視点に立たなくても三番さんの書き方なら容易にそれと分かるように書けるはずですし、映像にこだわりすぎると、小説の旨味が逃げていって勿体無いです。面白いのに、読みづらくしてしまう。視点に関しては間違いなく、厳選して削いだほうがいい。視点の変換は基本的にはタブーです。そのタブーを犯すのならば、変換に意味を見出すべきです。物語を描く者は登場人物の素晴らしいアクション及びリアクションを最大限に引き立てたいと思うでしょう。だからこそ、誰かの素晴らしいアクション及びリアクションを時に犠牲にするのです。なんのためかと問われれば、作品に一本筋を通し、面白くするためです。読者は惑いやすいので、あまり視点が混在すると、誰の立場に立って作品内の物事を眺めていいのか分からなくなります。それは作者が優しく導いてあげるべきです。アサギのような一般の感性を持つ者に軸が据えられればとっつきやすく間口も広がりますし(正直彼女の視点が一番文章がすんなり入ってきます)、404なら厳しい試練に面しても臆せず立ち向かう男の強さに惹かれて硬質な作風を好む男性ファンがつくと思います。シーン毎の登場人物の役割を少し確認するだけでも、随分変わる気がします。なんにしても、キャラのブレなさと立ちっぷり、戦闘のキレキレっぷり、複雑に絡みあうであろう登場人物の思惑、ええ、面白いに決まってますよね。ヨダレを垂らしながら更新お待ちしています。
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レビューありがとうございます! ナトリさんお久しぶりです! こんなに具体的に批評してもらえるとは……! ナトリさんがおっしゃった、漫画的という言葉にハッとしました。言われてみると、確かに文を書くときに漫画や映像が基になっています。 僕は文を書こうとする時、まず映像を思い浮かべて、それを実況するように書いています。 基のイメージが映画や特撮に近く、脳内で視点が変わったら、簡単に視点を変えてしまっていました。 やはり視点の変化が読みにくくしているのですね。 しかも、序盤は不親切な書き方なので、アサギ、404、スサカドとコロコロと変わると余計解りにくいですね。 三分の二、面倒くさいキャラ
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毎度思うんですけどね、紙媒体で読みたいですよ! キャラの背景もよく掘り下げているし、設定も緻密、戦闘はスタイリッシュ。 こんだけ魅力的なもんが揃えば、文章のぎこちなさなんてそんな大した問題じゃないッスよ。 三番さんの小説で読みにくいって感じさせるのは、やっぱり視点の変化の乱発ですもん。 指摘させて頂いたのは純粋に作品を楽しみにしているからですよね。より雑念を振り払って楽しみたいという煩悩に負けましたよね。ごめんなさい。 しかしその、あなたエブリスタで何やってんの、って思いながら見ちゃいますよね。 この手のものって、今のラノベじゃ拾ってもらえないんすかね?もっと軽いのが流行り

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