貴葵

お互いに足りたいものを埋め合える少年少女が出逢い、竜が鳴き、国が動く。
最初に。 私がエブリスタに登録した約1年前から少しずつ拝読していました、 じっくりと世界観に浸らせていただき、とうとう読了の瞬間を迎えて、このレビューを書いています。読了後に「もう次のページはないんだ」と、とてつもない寂しさを覚えました。それくらい没入できる魅力が、こちらの作品にはあります。未読の方、そしてたくさんの方に手に取っていただきたいです。 そして肝心の作品について。 あらすじを読んでいただきたいのですが、作者様が「異世界大河」という言葉を使っています。一度は見たことがあるであろう大河ドラマを思い浮かべてください。その時代に生きた豪傑にスポットライトを当てて、一つの時代や国が動く壮大な展開。まさにこれです。ハイファンタジーともいえるのですが、こちらの呼称の方がしっくりくる。そんな重厚で骨太な世界観が広がっています。 主人公は北の国トーラで冷遇されている第二王子、レヴィア。そして大陸の覇者であるディアムド帝国の陰謀から奇跡的に逃げ延びトーラへ亡命した竜騎士の女性、アルテミシア。虐げられるだけだったレヴィアが強く美しいアルテミシアと出会い、幸せを知り、気高く成長していきます。まさにボーイミーツガール。類語辞典の例題にぜひこちらの作品を掲載していただきたい。そして凛としたアルテミシアに隠された悲壮な過去や竜家のしがらみを一本ずつ丁寧に紐解き、二人の気持ちが結ばれるのをやきもきしながら見守っていきます。 注目すべきは綿密に練られた世界観。実在するんじゃないかと疑ってしまうくらい細部まで完成された文化がそこにあります。個人的にはトーラ語とディアムド語が交差して会話している表現がとても好きです。 そしてタイトルにもある「竜」について。ファンタジーにドラゴンは当たり前に存在しますが、こちらの作品はその生まれや育成、運用についてまでオリジナリティに溢れていてとても素敵です。タイトルにある「赤の系譜」が何を差すのか、ぜひご一読いただきたい。 ああもう、1000文字じゃ語り尽くせません。主役二人を取り巻くキャラクターの魅力も流れるような戦闘も鮮やかな情景描写も、全然伝えきれない。とにかく読んでほしい。そして一緒にこの作品について語らいたい。 最後に。たかまさん、こんなに素敵な物語を与えてくださって、本当にありがとうございました。できることなら続編をお恵み下さい!!
2件・2件
こんな素敵なレビューをいただけるなんて……。 ……生きててよかった……。 この文章が、ひとつの掌編のように心を打ちます。 もう、続編は今日、仕上げちゃおうかなと思うくらいの高揚感を覚えています。 感動、感無量、感謝感激!
1件1件
続編〜〜〜〜〜!!!!(´。✪ω✪。 ` )✨️ 私だけでなく、待ってる方はたくさんいると思います!!!ぜひお恵みくださいお願いします何卒……🙇🏻‍♀️🙇‍♀️🙇🏼‍♀️ たかまさんは本業の方なのか?と思うくらい綿密に練られたお話の運び方にすさまじい語彙力、ただただ感服です。他の作品もゆっくり拝読させていただきます!˙˚ʚ(꒪˙꒳˙꒪ )ɞ˚♡
1件

/1ページ

1件