妄コン「桜を嫌いな理由」作品 「悲恋の桜の呪いを覆すのはやっぱり君の愛。」 https://estar.jp/novels/26083317 [その桜の下で愛を告白されたら断ると不幸になるって言うから大嫌いなあいつに告白したのになんで断らないのよ、戦時中だってのに] です( --)ノノ 以前にリリースした「呪恋の桜」がまさしくこの妄コンテーマに合致するものでして、ならばこれを毎度お馴染みの長編中編八千文字圧縮で書き直せば、なんて筆を取ったのが運の尽きです。 但し「呪恋」は徹底して救いを奪った作品でして、本作は基本設定だけを転用して全く別の優しく切ない新作として仕上げております。 古くから桜を始め花というのは、作中にて様々な形で装飾や比喩として用いられているもので、私もせっかく桜のお話ですので、ほぼ全ページに色んな見せ方の桜が登場しておりますね、小憎たらしい演出です(笑 桜は小説内のみならず日常でも、鑑賞、食用、燻製チップ、木材、染料など多様に応用されます。 染料として布を桜色に染める際、花ではなく枝や皮を用いると知った時にはちょっとした衝撃でしたよね。 食用に関してですが、一般的な鑑賞桜であるソメイヨシノにサクランボはできません。 ソメイヨシノは自家受粉がほぼできない花であり、また日本中のソメイヨシノはほぼ全て接ぎ木や挿し木によって増やされてきたクローンであることもあって、結実しにくいのだとか。 稀に近隣に別の種類の桜が咲いていると受粉してそれっぽい小粒の実はつきますが食用には厳しいです。 サクランボという実のなる桜はミザクラの一群であり、世界ではそちらが主流、品種数は千を超えるそうです。 花より団子、いえ花より果実です。 日本人はわざわざ果実のできない大木を大量に作り愛でる風流な種族であります。 また桜は虫も付きやすく、枝が折れると傷が塞がらずに枯れてきたりもする、比較的栽培の難しい植物です。 にも関わらずこれだけの健康な桜が日本中で咲き乱れているというのは、日本人の並々ならぬ桜愛のなせるわざでしょう。 もちろん私もそういった気持ちを込めて本作をしたためた次第で御座います。 桜への、そして皆様への愛だけが、今日も私の腕を動かし続けているのです。 フランスにおける桜の花言葉「私を忘れないで」とかいう気持ちではないです、本当です。
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