yuーchi

記憶が繋げた愛
生きるのが辛くなるほどの悲しい過去。囚われた自分を許すためだったり色々な理由で過去の記憶を消す。これって安易には出来ないしかなりの覚悟がいるかと思われます。もちろん消す側も大きな負担にありますね。 やってきた依頼者の消したい記憶。そこに何故か連動してしまう自分の辛い過去。感情が揺さぶられ心のバランスを崩してしまいます。もう知る由もないであろう恋人のこと。忘れたいのか忘れたくないのか混乱していく様子が読んでいて苦しくなるほどでした。この気持ちをどこに持っていけばいいのかぶつけようのない怒りと悲しみ。解決する方法はあるのかいつかは浄化されるものなのか。どんな展開になるのか緊張しながら読み進めました。置いていく者も置いていかれる者も苦悩に満ちるものなのかもしれない。それぞれの視点で読める事でその苦しい感情を知ることが出来ました。結末は伏せておきますが受け継ぎ紡がれていく記憶。そこに心と心の強い繋がりを感じるとても深い作品でした。
1件・1件
yu-chiさん、古い作品にレビューありがとうございます。 今、同じものを書けといわれても、絶対書けないと思います。それほど、書きながら悩み苦しんだ作品なので……。 こうして今も読んでくださる方がいることに感謝します!
1件

/1ページ

1件