東雲健太郎

 一昨日、衆議院がようやく解散した。長い長い、三年二ヶ月の悪夢が終わったと一段落したいところだが、第三極とやらのせいでまた一悶着ありそうである。  太陽の党が日本維新の会と合流。そのまま吸収され、代表は石原氏となった。マスメディアの情報だけを得ている人間なら、第三極同士仲良くできるのかなと思うかもしれない。  だが、太陽の党と日本維新の会では基本政策が全く違う。根本が違うのだ。  太陽の党は、TPP反対、現憲法破棄、竹島奪還、原発推進などなど。  日本維新の会は、TPP賛成、現憲法改正、竹島尖閣共同管理、原発破棄、道州制などなど。  たった数個の基本政策だけを見ても、太陽の党と維新は合流できそうにないほど真逆。しかも、日本の在り方を変えてしまうぐらいの重要政策が違うのだから、正直、私は石原氏に失望したと言わざるを得ない。  維新八策を見ても、橋下氏には期待していなかった。どうせ大した議席は取れないだろうとたかを括っていたのだが、石原氏が合流したことで、もうどうなるか解らなくなった。  愚衆は彼らの基本政策を調べもせずに投票するのだろうか。三年前、民主党に騙されたことをもう忘れたのだろうか。  そんな不安が脳裏を過る。  十五の政党があるなか、デフレ脱却を明確に掲げているのは自民党だけというこの愚かな現状。  託せる政党が一つしかないとは……。  しかもこの期に及んで、安倍氏は前に政権を投げ出したと非難する輩がいる。  安倍氏がたったの九ヶ月でどれほどの実績を残したか、彼らは知っているのだろうか? 国民から白けた視線で見られ、罵倒され、持病に苦しむなか日本を良くしようとした人間を、良くもまぁ今となってまで叩けるものである。  そんな人に限って、野田さんは好い人だ! かっこいい! 安倍氏よりも野田さんの方が討論で迫力があったなどと戯言を抜かす。  正直言って、私は日本が好きだが、この国は一度、特アに攻め込まれて、人口が半分以下になって、彼らの植民地にされた方が良いと思う。  そうすれば、『国』がどれだけ有り難いものか解るし、政治についても関心をもつようになるだろう。  危機的状況にあるなか、無党派層が半分以上もあることから、この国の大半の人間はどうしようもないほど馬鹿なのだと理解してしまった。
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東雲さんが政治経済に精通してるのは文章を読めば直ぐ分かります。 それを踏まえて聞きたいのが、結局どの党が日本の経済を立て直してくれるんですか? 人事じゃないので是非教えて頂きたいのですが。
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 ソロモンさんの質問はごもっともだ。国防もさることながら、まずは日本の経済を建て直さなくてはにっちもさっちも行かないのは事実である。  だから、どの党が日本経済を建て直そうという、本気度合いがあるのか確認していこう。  自民党・デフレ脱却を掲げた唯一の政党。日銀法を改正し、金融緩和をして円安に導き、列島強靭化《簡単に言えば公共事業》をして、とにかく市場に流れる金の巡りを良くしようとしている。  デフレとは、一言で済ませるなら供給過剰によって起こる。国民が将来の不安からお金を使わないで溜め込み、そのせいで市場の金の巡りが悪くなることで、どんどんデフレが進行する。  これを取り除くために
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