ボスコベル

少女の成長と母への愛
 愛猫、縞ちゃんは主人公の少女と共に、 子供から大人へと育っていきます。  少女も思春期を経て、一人の女性に。  (少女と限定しなくても、 少年でも良いのです。  家族への愛、 動物への愛の普遍性のある御話ですね)  縞ちゃんの愛くるしさ、描写もさりながら、 猫を飼うということを介して子を見守り、 養育していくお母様の聡明さ、優しさ、 お父様の昭和的な親父ぶり、 敬服すると同時、 胸に温かなものがこみあげます。  最後の最後、 意外な方向へ現実は進んでいきます。  本当に、想像もしない方向へ。  縞ちゃんが飼い主の齢を越し、 いつしかおばあちゃんになったのは時の流れで、 自然そのものですが、 あのお母様が患ってしまわれた。  ショックを受けました。  明るく、強く、溌溂としていたお母さん……。  最後の数ページ、 視界が曇り、鼻の奥がつんとしました。  縞ちゃんは虹の橋を渡ったけれど、 「物語」はまだ続いていますね。  素敵なお母様、威厳のあるお父様、 可愛かった縞ちゃん。  愛する皆に捧げる作品でしたね。  シンプルに、虚飾の無い文体であるだけに、 出来事ひとつひとつ、 鮮やかに浮かびました。  素敵な一作でした。  
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ボスコベルさん。 この度は『縞子』の感想をいただき、本当に本当に有り難うございました! 内容がシリアスなのに、飛び上がって喜んでしまいました。 思えば縞子が居なかったら、生まれなかった作品です。 書いて下さったボスコベルさんをはじめ縞子にも両親にも感謝の気持ちで、いっぱいです。 そうなんです。 縞子との事を書こうとしたら、縞子が我が家の一員だった以上、母も父も出てきて、エピソードも家族に広がりました。 縞子がくれた形の無い贈り物は今でも私の中に在ります。 実際に有ったことを順番に書いていったので、物語の展開には困りませんでした。 多少の脚色は有るとはいえ、この物語はノンフィクションです。 それ
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