読むほどに世界が深くなる、不思議な世界観が魅力的な連作ストーリーの傑作。
 連作四作品目にしてレビューとさせて頂きました。  この作品、正直一作目だけでは要領を得ませんでした。ところが二作目と繋がっていると分かると世界が一回り広がり、三作目を読むと人物達がより魅力的になります。そして四作目のここに来て人物達の住む世界観は融合を始めます。  現代社会の中である苦悩、理不尽、不幸……それに抗うリアルな世界でありながら、不思議な力が存在していることが明らかになってゆくところで作品の魅力は高まります。これは一作目から読み進めていることでパズルの様に組み合ってゆくのです。その演出もまた巧みだと感じました。  四作目を読み終えた現在、私は作品に惹かれてます。リアルの中に隠されたオカルト要素と人間達の想い……まだまだ世界は広がりそうですね。  好きなタイプの作品で続きが楽しみとなりました。是非、一読をお勧めです。    
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