祇光瞭咲

期待通りの良作
読了から間が空いてしまいましたが、素晴らしい作品だったので是非レビューさせていただきます。 本作は紅茶店を営むロゼッタのもとに、キョウジという男性が訪れるところから始まります。ロゼッタの夫であるノーマンは産婦人科医なのですが、どこをほっつき歩いているのかわからない、流浪の旅医者です。キョウジはそのノーマンと出会い、この店を訪れるよう言付かったとのことでした。 行く先々で妊婦を助けては、その患者たちに生まれた赤ん坊を連れてロゼッタを訪ねるよう頼んでいるノーマン。はたして彼の真意はなんなのでしょうか。 本作はレムナント〈残され人〉という生きる死者を巡る物語ですが、ファンタジー小説というよりも、純粋なヒューマンドラマです。 なによりもノーマンという人物が魅力的で、軽妙な文体に引き摺られて読み進めるうち、気が付けばノーマンの為人に魅了されていることでしょう。 ぜひご自身で読み解いていただきたいので多くは語りませんが、彼の真意を悟った時、涙が溢れて止まりませんでした。 素敵な物語です。とてもおすすめです。 素晴らしい読書体験をありがとうございました。
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いずひささん こちらこそ本編にたくさんのコメントやスタンプをいただいた上に、こんな素敵な感想までいただきましてありがとうございます! とかく世知辛い世の中になった……なんてことが言われる今日この頃ですが、そんな中でも「いいじゃん、その話」とか「世の中捨てたもんじゃないよなぁ」なんてやさしい話も耳にします。 『ヘブンズテイカー』はもちろん実話ではありませんが、こんな人たちの話があってもいいんじゃないかな、なんて思いながら書いた話です。(まあ、時代も国も違っちゃってますが💦) こんなに気に入っていただけて、とてもうれしいです。 読んでいただき本当にありがとうございました! えっと、それでで
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